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公正証書遺言  〜故人の意思を尊重した、相続についての書類〜 

一番安全で確実な方法が公正証書遺言です。
公正証書遺言は、遺言者の希望する内容を法務大臣から任命された公証人が遺言書として作成します。また、原本が公証人の手元に20年間保管されるため、紛失や改竄、盗難などの心配がありません。
公正証書遺言は、本人が公証人役場に出向き、証人2人以上の立会いの上、遺言の内容を話し、公証人が筆記します。
内容の確認をしたら、本人と承認それぞれの署名、捺印を行います。
更に、公正証書遺言の形式に従って作成した旨を公証人が記載し、署名、捺印します。
一番安全な方法ですが、上記のように手続きが面倒なのと、遺言の存在と内容を立ち会った証人に知られてしまうというデメリットがあります。

○公正証書遺言作成に必要な資料
 ・遺言者さまの印鑑証明書1通
 ・遺言者さまと相続人の関係(続柄:夫婦・親子・兄弟など)が分かる戸籍謄本1通
 ・相続人以外で遺産を渡したい人がある場合は、その受遺者の住民票等1通
 ・証人2名の住民票又は免許証のコピー等 各自1通
 ・財産の中に不動産がある場合は、登記事項証明書、固定資産評価証明書

○公正証書遺言の手数料(公証人への手数料)
目的財産の価額 手数料の額
100万円まで 5,000
100万円を超え200万円まで 7,000
200万円を超え500万円まで 11,000
500万円を超え1,000万円まで 17,000
1,000万円を超え3,000万円まで 23,000
 3,000万円を超え5,000万円まで  29,000
 5,000万円を超え1億円まで  43,000
 1億円を超え3億円まで 43,000円に5,000万円超過ごとに13,000円を加算
 3億円を超え10億円まで 95,000円に5,000万円超過ごとに11,000を加算
 10億円超 249,000円に5,000万円超過ごとに8,000円を加算

・作成手数料は、遺言により相続・遺贈する財産の価額を目的価額として計算
・遺言は、相続人・受遺者ごとに別個の法律行為になる。そのため、各相続人、各受遺者ごとに目的価額を算出し、それぞれの手数料の額を算定し、その額を合算する。
・不動産は、固定資産評価額を基準に評価
全体の財産が1億円に満たないときは、11,000円を加算
・祭祀の主宰者の指定は、相続・遺贈とは別個の法律行為であり、かつ、目的価格が算定できないので、その手数料は11,000円
・紙代として、数千円を加算
・公証人が病院等に出張して公正証書を作成するときは、遺言加算を除いた目的価額による手数料が通常の1.5倍になるほか、規定の日当(1日2万円、4時間まで1万円)、旅費交通費(実費)を負担することになります。
・遺言の取り消しは11,000円


【公正証書遺言作成手数料(公証人への手数料)の計算例】
例えば、遺言書で妻に1,000万円、長男に3,000万円相続させる遺言書を書いた場合の手数料


※上記の表から計算。

+証人の日当

証人2人の日当 金額
1人につき 10,000

※ご自身で証人になってもらえる人を探せば、必要ありません。
 ただし、証人2人には遺言内容は知られてしまいます。
 遺言書の内容を他人に知られたくない!という方は、専門家に依頼するのも一つの方法です。
※なお、証人になることができない人がいるので注意が必要です。未成年者、遺言者の推定相続人と受遺者(遺贈を受ける人)、配偶者と直系親族、公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇い人は証人になることができません。
                                           (民法 974条)

○(公証人出張の場合)公証役場以外で作成する場合

内容 費用
公正証書作成の手数料 上記公正証書作成手数料の1.5倍
公証人の日当  1日 20,000円
4時間以内は 10,000円
交通費  実費分


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